我々の食卓を支える「油脂」。植物性油脂については大豆、菜種、トウモロコシ、コメ、オリーブなどに加え、「パーム(アブラヤシ)」が重要な作物です。パームオイルは流通・利用シーンも広く、チョコレートやカレールーまでパームオイルなしでは作れないものも沢山あります。しかしパームは最も多様性の高い赤道付近にのみ栽培できる熱帯作物であり、その油の利便性や利用拡大に伴う熱帯雨林の伐採や森林破壊、土地の収奪など環境・社会・人権問題として取り沙汰されてきました。
一方、パームは大豆や菜種などに比べても油脂成分の収穫効率が高く、パームオイル生産国(インドネシア・マレーシア)にとっても極めて重要な経済作物となっています。もし今の需要を他の油脂作物で代替しようものなら、間違いなく数十倍の農地面積はもちろん、それに伴う大量の肥料・水資源が必要となります。パームやパームオイルは、批判的な論調が先行してしまい、その有用性や可能性などは理解されていないと言える状況が続いていますが、批判や問題の本質は「パームオイルの作り方」にあると考えています。
本クラスでは、パーム(アブラヤシ)の国際的な農林水産資源の研究を手がける研究者をリード(講師)にお呼びします。パームオイルの生産工程を眺めながら、生産現場での苦悩や現状を通じて、どのようなアプローチによりパームオイルが抱える批判を軽減し、持続可能なパーム産業へ転換することができるか? 一体、日本に何ができるか?について現在実施中のプロジェクトを紹介しつつ議論したいと思います。これからの油脂資源やバイオマス資源の未来、そして食料、環境、エネルギー問題に関心のある皆様は、ぜひご参加ください。
19:00~19:05 キックオフ
19:05~19:50 先生のお話
19:50~20:10 クロストーク
20:10~20:30 Q&A
お申し込み・ ログイン いただくと視聴できます。
このクラスは受付が終了しました。
今後のクラスを受講されたい方は、下記から申し込みください。